最近、よく使うツールの1つに『ビジネスモデルキャンバス』があります。
これは、ビジネスの流れを1枚のシートにまとめて可視化し、ビジネスをわかりやすく表現できるツールです。やりたいことがぼんやりしている創業者さんや、新規事業を立ち上げたい事業者さん、既存事業の問題点・課題解決の糸口を見つけたい事業者さんなど、誰でも簡単に使用でき、さまざまなビジネスシーンで役立つツールです。
<特徴1:簡単・明確にビジネスモデルが理解、説明できる「ビジネスの設計図」>
特徴の1つとして、簡単・明確にビジネスモデルが理解、説明できるということが挙げられます。
ビジネスモデルを「顧客に価値を創造し、どのように届けるか」と定義し、
①マーケティング領域(顧客に価値をどのように伝え・届けるか)、
②エンジニアリング領域(提供価値をどのように創り出すかといったプロセスやリソース)、
③その活動を行うための土台となるファイナンス領域(収益・コスト)
の3領域で構成されています。
その構成要素はたったの9つで成り立ち、各々が相互に関連し、ビジネスモデルを作り上げています。
いままでバラバラだったビジネスの要素が1枚のシートにまとまり、関係性も一目瞭然で、ストーリーとして他人に説明することができます。
簡単かつ明確にビジネスの流れが理解・表現できるため、ビジネスを組み立てる「ビジネスの設計図」ともいえます。
<特徴2:スピードが求められる時代に最適>
もうひとつの特徴として、短時間での作成が可能、何度も書いては見直しが可能ということで、プロトタイプ(試作)をいくつも作ることができ、その段階での検証が素早くできます。めまぐるしく変わる世の中でスピードが求められる時代に、ビジネスの方向性を早いタイミングで見極めていく。そのような状況に最適なツールといえます。
また、ひとりで作成するというよりも、チームでの活用ができるため、全世界の大手企業・学校・政府機関で幅広く使用されています。IBM、アマゾン、エリクソン、3M、カナダ政府など、名だたる企業が活用しています。日本でも、富士通、日立ソリューションズ、コクヨ、NTTアドバンステクノロジーなどで使われています。
<活用方法>
具体的な活用方法としては、現在のビジネスのチェックリストとして活用したり、既存ビジネスの問題・課題の可視化、ビジネスアイデアのブラッシュアップ、新規ビジネスの導入に向けた検証、人材育成としての活用など、あらゆる場面での活用が可能です。研修の一環として採用されている事業者さんもあります。
業種・業態、組織の規模を問わず、誰もが活用できるのもメリットです。
<ビジネスモデルキャンバスとは>
「ビジネスモデルキャンバス」は、「ビジネスモデルジェネレーション」という本で紹介され、あっという間に広がりました。日本では2012年に発刊されましたが、今や31ヶ国で100万部以上のヒットとなっています。
私もコンサルタントの現場で事業者さんと一緒に考えたり、セミナーで解説したりと、仕事の一部として活用し、事業者さんからも好評を得ています。みなさまもぜひ一度お試しされてはいかがでしょうか?
<ビジネスモデルキャンバス>