中小企業白書を読んでみませんか?

私たちDavinciが結成以来毎年行っている活動のひとつに『中小企業白書の輪講』というものがあります。これは、毎年5月頃に経済産業省から発表される中小企業白書の内容をメンバー毎に分担し、内容の要約や気になった事例などを発表し、意見を交換して理解を深めようという活動です。

この中小企業白書とは、最近の中小企業の動向を調査分析したもので、おおまかには
① 中小企業の最近の動向、経営環境や課題などの分析
② 中小企業の課題に対する詳細な分析や解決へのヒントや取組みの事例
③ 国が前年度に行った施策の報告
といった内容で構成されています。

年度により国が重要と考えているいくつかの課題がとりあげられ、その課題に対する様々な調査の結果や解決策へのヒントが載せられているため、その内容に触れることによって色々な気づきを得ることがきます。またその年に取り上げられている課題は、国が行う施策とも関連していることが多いため、新しい制度や企業経営に役に立つ施策を知るきっかけにもなります。

中小企業の動向に関する統計情報などは、難解な言葉などもでてきますが、中小企業の抱える課題は、働くすべての人にとって身近なものが多く、企業の経営者の方はもちろん、企業で働くすべての方にとって興味深い内容だと思います。

ここ数年は事業承継や人手不足、IT化、グローバル化などへの対応といった課題が良く取り上げられており、これらが中小企業にとって重要な課題であることが様々な分析により説明されています。

この中小企業白書は書店で購入することもできますが、現在では書籍として店頭に並ぶよりも前に中小企業庁のHPに公開されており、誰でも簡単に読むことができます。

だだ、全600ページほどの膨大な内容になりますので全文を読むのは大変な作業になります。気軽に読んでみたい方は、全文と合わせて掲載される『概要』をまず読んで、全体を把握した上で、そのなかで興味のある部分について本文を読むといった方法がよいのではないでしょうか?また、本文の間に紹介されている事例などは読みやすく、とても興味深いものが掲載されていますのでお勧めです。

さらに中小企業白書で便利だと感じる点は、HPに過去の年度のもののすべて掲載されており、いつでも見ることができることです。今年度のものだけでなく、過去年度に取り上げられた課題や分析なども遡って調べてみると、皆さんが今取り組んでいる課題や悩みの解決に役立つ情報を得ることができるかもしれません。